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付加価値高い「山の芋」 地域おこしの目玉に【庄内町】

 「遊休地などを有効利用して育てた『山の芋』を、地域おこしの目玉にしていきたい」と話すのは、庄内町立谷沢(たちやざわ)地域の「山の芋立谷沢会(2016年設立、会員7人)」の内藤孝一代表(67)。農家収益の環境改善を支援する「日本農販サポートセンター企業組合(酒田市、池田勝樹代表理事)」のアドバイスを受けながら、付加価値の高いイモ生産に取り組んでいる。
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「山の芋立谷沢会」のメンバーなど。内藤代表(後列左)、
小林さん(同左から2人目)、池田代表理事(前列左)

市場流通量少なく高級食材として人気

 山の芋は、直径10cmから20cmの球形をしたヤマイモの一種。皮をむくと純白色、きめが細かく、強いねばりが特徴で、市場流通量が少ないために高級食材として人気が高い。
 このイモの栽培を最初に手掛けたのは、同会の小林敏行さん(73)。2015年、荒れ地や遊休地を利用した山の芋栽培を庄内地方で勧めていた同企業組合のことを知り、過疎化や高齢化が進む立谷沢地域の特産品にならないかと思い、取り組み始めた。
 この年の6月、小林さんは種イモを、元々は荒れ地だった4アールの畑に定植。「除草剤を使わなかったこともあり、雑草をひたすらむしった」ということだったが、その後強風が吹き、つるを絡めた支柱と網が根こそぎ倒れ、収穫量は60kgほどにとどまった。
 小林さんは「次年はやめよう」と考えたものの、同企業組合の池田代表理事が頻繁に圃場を訪れる姿に心打たれ、「もう1年頑張ってみる」と奮起。16年に内藤さんら地元の仲間と共に会を結成し、遊休地など合わせて約20アールの畑に作付けした。

土作りを徹底 堆肥などふんだんに

 畑には、くん炭や堆肥などをふんだんに投入し、土作りを徹底する。土壌検査を行った池田代表理事からは「ここの土は栄養価の高い黒土で、土中にイモの成長を妨げる石や岩がないため、形の良い球形になる」と高い評価を得ている。
 この年は、前年の反省を踏まえ、支柱を頑丈なものに替えたことで度重なる強風被害を防ぎ、10月末には1トンを収穫することができた。
 収穫した山の芋は、同企業組合が高値で全量買い取り、関西地方などに出荷するほか、道の駅「風車市場」(庄内町)でも販売。また、庄内町が経営する月の沢温泉「北月山荘」のレストラン「やまぶどう」(兼古哲也支配人)で「山の芋御前」(予約制)として提供されている。
兼古支配人は「甘くてやさしい味わい。グラタンやコロッケ、汁物、デザートなどバリエーションも豊富」と、その魅力を話す。
 同会のメンバーらは「総菜などの加工品も手掛け、雇用を生み出せれば」など、新しい取り組みに思いを巡らし、内藤代表は「徹底管理で収益アップを目指す。メンバーを増やし、地域ぐるみで取り組んでいきたい」と話している。
(掲載2017/1/31)
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