NOSAI山形

文字サイズ 文字サイズを小さくする 文字サイズを大きくする
NOSAI制度 家畜診療所 農業共済新聞 テレビCM リンク HOME
農業共済新聞

冬期間のアスパラガス促成栽培【最上町】

多雪地域でも周年農業を

 「雪の多いこの地域で若い人たちが安定した農業経営を続けていくには、周年農業をどう確立するかが大きな課題」と話すのは、最上町白川の齊藤菊雄さん(70)と和広さん(41)親子。アスパラガス120アールをメインに、水稲360アールとサクランボ16アールを組み合わせた複合経営を行う中、周年農業の実現のため、5年前から冬期間のアスパラガス促成栽培に取り組んでいる。
2-1-11.JPG
周年農業を目指す齊藤さん親子
 最上町産のアスパラガスは、その品質の高さから年々販売額を伸ばしており、2016年産の販売額は5億円まであと一歩の所まで増加している。
 菊雄さんは04年、露地でのアスパラガス栽培を開始し、同年に設立された「最上町アスパラガス生産協議会」(16年度会員数134人)の初代会長として9年間、組織をまとめ上げてきた。その後12年に、それまで会社員だった和広さんが専業で就農することになったことをきっかけに、ハウスを使った冬場のアスパラガス促成栽培をスタートさせた。
 アスパラガスは露地栽培の場合、4月に播種した後、6月上旬に定植すると、翌年の春から収穫可能となり、一度定植すると10年以上の間収穫できる。一方、ハウスでの促成栽培は根にかかる負担が大きいことなどから、その年にしか収穫できないため、促成栽培の苗は毎年育てなければならないという。
 促成栽培では播種を2月にハウス内で行い、5月に露地の畑に定植する。11月にその根を掘り起こし、ハウス内に設置した2列のベッド状の床土に伏せ込む。床土をトンネル状にビニールで覆い、中の気温を灯油ボイラーで8度を下回らないように調整する。床土は、土中を通した電熱線によって段階的に暖めることが可能で、収穫時期には15度から16度に保たれるように管理する。「気温と地温の調整が一番のポイント」と和広さんは話す。

3月初旬まで収穫500キロ見込む

 収穫は1月中旬から3月初旬まで行い、この冬、約500キロの収穫量を見込んでいる。その後ハウスは、水稲の育苗にも利用される。
2-1-12.JPG 2-1-13.JPG
促成栽培されたアスパラガス トンネル内部はボイラーで適温に調整される
  「アスパラガスの促成栽培はまだ、収支的にはいくらかプラスになる程度。収入だけを見れば、冬場だけ外に仕事を求めた方がいい」と話す和広さんだが、「今は周年農業を確立させるための試行錯誤の時期」と、多雪地域での安定した周年農業の確立を目指している。
2-1-10.JPG
収穫したアスパラガスを手にする和広さん
(掲載2017/2/8)
バックナンバー   このページのトップへ