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異業種からアサツキ栽培へ参入【酒田市】

 

販売額は10アール当たり60万円に 

 

 県内で携帯電話販売業を営む酒田市の有限会社アムザ(土田裕道社長)は、同市袖浦地区の休耕農地を利用し、アサツキ栽培に新規参入している。省力化が難しいとされていたアサツキ栽培を機械化し1・8?を作付、10アールあたり60万円の販売額を確保し、量産化を実現した。
 
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アサツキの収穫作業(中央:土田専務) 地下水を利用して洗浄する
 

携帯電話販売業から農業参入

 
 同社は、事業の複合化を探る中、露地栽培可能で初期投資が少なく、収益性に優れた庄内砂丘特産のアサツキに着目。アグリ部門(代表=土田忠邦専務取締役)を立ち上げ取り組んできた。
土田専務は「何とか量産できないかとの強い思いから、2008年にJAそでうらアサツキ部会に参加した」と当時を振り返る。生産者や県などに相談しながら新規参入を試みた。
 アサツキは地元で「キモド」と呼ばれ、昔から栽培されてきた伝統野菜。前年に掘り起こしてして養生させた種球(たねきゅう)を、8月中旬に畑へ移植し、翌年2月に雪の下から掘り起こす。その後ハウス内に伏せ込んで加温し、新芽を伸ばして出荷する。
 

機械化の量産を実現

  作業は全て手作業で行われ、手間を要する困難さから、生産者が年々減少した。栽培農家の高齢化も進み、1戸当たりの栽培面積は50アールが限界とされ、生産量も減少していた。
 同社では、機械化が不可欠と考え、県が実施している「農林水産業創意工夫プロジェクト支援事業」を活用した。形状が似ているラッキョウ用の移植機や掘取機を導入。皮むき機や根切機は、業者に依頼し独自開発したという。土田専務は「農業経験がない分、栽培や管理方法で一から見直しできる部分を考えた」と話す。
 機械化したことで作業効率は向上し、機械移植では植え付けの深さが均一化が可能になった。植え幅は1?に8株と、手作業に比べて倍の間隔だが、土壌養分の吸収が良く、太く高品質のアサツキが量産できた。
今冬は畑の積雪が多く、50センチほどの雪を除雪してから収穫した。昨年は凍った地表を溶かすため地下水をまき、球部分を収穫していたが、今年は散水せずにそのまま収穫し、すぐに洗浄したという。「品質に影響はなく、さらに作業の効率が図れた」と土田専務。
 ハウスの加温には、パネルヒーターを使用し、室温のムラをなくして均一に生育させている。大きさがそろい太く育つため、市場の評価も高い。
 
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大きさもそろい市場評価も高い 出荷されるアサツキ
 

地元でも栽培面積は最大に

  同社の栽培は、JAの部会でも最大面積を有している。1ヘクタールだった面積を、今年度は1・8ヘクタールへ拡大した。将来は5ヘクタールを目指すという。「今後はさらなる増産を図り、地元の伝統野菜を守っていきたい」と土田専務は目を輝かせる。

 

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