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果樹剪定枝を有効活用【東根市・村山市】
廃棄物から資源へ
廃棄物として処分されていた果樹の剪定(せんてい)枝をチップ化し、バイオマス発電の燃料や家畜の敷きわらの代替など、再利用する取り組みが注目されている。剪定枝は、3月中旬から4月上旬まで東根、村山両市内の4カ所で農家から無料で受け入れた。今月1日までに延べ455人の農家から約241?が集まった。
取り組みは、県を主体とした村山地域果樹剪定枝等循環利用協議会委員会(会長・三浦秀一東北芸術工科大学准教授)が果樹剪定枝の有効活用実験として始めたものだ。
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| さくらんぼ東根リサイクルセンターに山積みになった剪定枝。約115トンが持ち込まれた |
野焼き処分からの転換図る
県内では、年間3万7千?の剪定枝が発生し、そのうち村山地域では2万5千?におよぶ。そのほとんどが野焼きで処分されているという。剪定枝の野焼きは、近隣住民への煙害や火災の心配など、苦慮する農家も多く、処分が農家の負担になっていた。
発電用燃料、家畜敷料、補助暗渠疎水材に活用
集まった剪定枝は大型の木材破砕機でチップにされ、続けてロータリースクリーンと呼ばれるふるい状の機械で、チップ片の大きさごとに3種類に分けられる。これらの機械は自走式のため、場所を選ばず回収、処理ができる。
チップ片の大きさにより、4?以上のものはバイオマス発電の燃料、1?から4?のものは畑の補助暗渠(あんきょ)の疎水材、1?以下のものは家畜の敷きわらの代替として使い分けられる。
| 破砕機の木材導入部分。胴部分は60センチまで上昇し、太い枝も処理できる | 破砕機にかけられる剪定枝 |
循環型農業の実践へ
チップの多くは、村山市のバイオマス発電を手がける、やまがたグリーンパワー(鈴木誠社長)で使われる。チップに高温の水蒸気を吹きつけてガス化し、燃料として使うもの。チップをそのまま燃やすより約2倍の効率が得られるという。木質チップは光合成由来の燃料であるため、燃焼させても大気中の二酸化炭素総量の増加を伴わないことから、環境にやさしいエネルギーとされている。
敷きわらの代替に使われるチップは、微細に破砕されたチップの繊維同士をねじり合わせるように加工し、柔らかくボリュームをもたせ、吸水性の良い加工を施す。使用後には、堆肥(たいひ)として再利用されるため、循環型の農業を実践できるという。チップ化と敷きわら用の加工を請け負う、さくらんぼ東根リサイクルセンターの担当者は「微細チップの敷きわらは家畜のストレスも少なく、評判もよい」と話す。
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| ふるいにかけられ、分別された1から4センチの中サイズのチップ | 敷わら用に特殊処理された1センチ以下の微細チップ。手触りが良く軽い |
リサイクル事業の確立を目指す
県村山総合支庁産業経済企画課の佐藤諭課長補佐は「廃棄物の剪定枝が、バイオマス燃料に利用されることは環境にもやさしい。野焼き対策にもなる」と話し、「使用後の敷きわらの堆肥を果樹園に還元することで、環境を意識した産地ができる。エコに敏感な消費者にもPRできれば」と提案する。
佐藤補佐は「実験による回収は終了するが、これを土台に、取り組みを県内各地に広げ、採算性のあるリサイクル事業として継続させたい」と展望を話す。


