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兄弟力を合わせて就農【酒田市】

 酒田市松山地域の遠藤久道(ひさみち)さん(29)と広道(ひろみち)さん(27)兄弟は、両親と共に水稲9・5ヘクタールや枝豆4ヘクタール、カブ約7・6ヘクタールなどを栽培する大規模経営を実践している。二人は三兄弟の長男と二男で、弟の広道さんは就農して7年目、兄の久道さんは昨春から農業に取り組み始めた若手農家だ。

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赤カブを収穫する兄の久道さん(右)と弟の広道さん

相棒 時々ライバル

 広道さんは、農業高校卒業後、県外での2年間の社会人経験を経て就農。「つや姫」と「はえぬき」、7品種の枝豆や30アールの小玉スイカの栽培管理を担当する。つや姫は、個人で精米販売が可能な、やまがた農業支援センターの特別栽培農産物の認証を受けている。

 久道さんは大学の農学部を経て、地元製造業に6年ほど勤めた後、2011年春から農家に転身した。就農と同時に庄内地方各所にある遊休地を借り、カブ栽培を導入。春まき1・6ヘクタール、夏まき6?の大規模経営に挑戦する。また、九州地方で栽培されている長ナスのを取り入れるなど、特徴ある経営を行っている。

 「ずっと農業に挑戦したいと思っていました。頑張った分だけ作物は応えてくれます」と久道さん。広道さんは「家族そろっての農作業に魅力を感じています」とほほ笑む。農地を拡大し、農業に汗を流す両親の姿が、二人の農業に対する思いを育んだ。

 農業のポイントを天候と土にあると話す久道さんは、寒の入り(1月上旬)から寒の明け(2月上旬)の約1カ月間の気象データを元に、年間の天候などを予想する「寒だめし」などから作業計画を立てている。また、土壌を分析を依頼し、圃場の最適な施肥にも気を配る。広道さんは「経験は何事にも勝る。両親が先生」と話し、日々の農作業を技術習得の場としている。県が開く研修などに参加して、ほかの生産者のノウハウを学ぶなど、技術習得に余念がない。

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赤カブの収穫時期にはシルバー人材を十数人雇っている 最盛期には1日約5?、コンテナ250個分の赤カブを収穫

「販売力」をキーワードに兄弟それぞれが顧客獲得

 「おいしいものを作ることが農業の基本。これからのキーワードは販売力です」と二人は口をそろえる。コメはインターネットで販売、それぞれが別々のショップを開設し、異なる顧客を開拓、販路拡大を目指す。

 久道さんは「土作りを含めた循環型農業を実践し、付加価値をつけて安全なものを提供したい」と話し、広道さんは「農業は厳しいと言われるが可能性は大きい。若い力で盛り上げていきたい」とそれに応える。「兄の発想力は柔軟で新鮮」、「弟の農業に対する感覚や計画力は感心する」とお互いを評する二人。遠藤兄弟は、二人であることに力強さを感じ、今後も農業に挑戦し続ける。

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