NOSAI山形 |
|
やまがた農業フォーラム【天童市】
ビジネスとしての農業を
![]() |
|---|
| 大泉教授 |
農業者の情報交換を機に県内農業の発展を目指そうと、県指導農業士会(栗田幸太朗会長)はこのほど、天童市の天童ホテルで「平成20年度やまがた農業フォーラム」を開いた。県内の農業士や関係機関の担当者ら約100人が参加し、基調講演とグループ討議を通して、これからの農業経営の方向性などを研さんした。
同フォーラムは、地域農業をけん引する農業士や農業青年が一堂に会し、交流や意見交換を通じて、新たな農業の視点を切り開くことを目的に開催されたもの。
初めに、山形97号ブランド化戦略会議の委員長・宮城大学事業構想学部の大泉一貫教授(食品流通事業論)が「農の時 どう切り開く経営戦略」と題し、農業経営のあり方について講演。
大泉教授は「国内の農業産出額は毎年、約1500億円規模で縮小しており、宮城県1県分の額が喪失している。産出額が減少することは、農業技術の低下にもつながっている」と警告。「日本の農業の典型である小規模経営だけが農業が衰退する原因ではない」と指摘した。
ニーズを把握し輸出も視野に
また「衰退しているのは第1次産業としての農業ではない。消費者や市場のニーズをつかみきれていない農家経営が問題だ」と指摘。「他産業のノウハウを取り入れ、輸出なども視野に入れた経営をすべき」と話し、「生産するだけが農業ではなく、それを売って財貨を得るまでが農業である」とビジネスモデルの農業を提唱した。
![]() |
| 県内各地から農業士が集まった |
儲かる農業を考える
続いて行われたグループ討議では、食育や環境などのテーマに沿って農業士らが情報交換を行った。
「儲(もう)かる農業を考える」をテーマに討議したグループの参加者からは「水稲が足を引っ張り、なかなか収益が上がらない」「補助金頼みの転作などに依存している」など厳しい現状が語られた。その中で活路を見いだす方法として「無駄が多い流通などの中間経費を削減する」「自ら価格設定のできる、自信の持てる農産物を作る」「置賜地区のデラウェアに代表されるような、地域の産地化形成に取組む」などの意見が出された。
栗田会長は「山形県も米を除く食料自給率は約22%しかない。農業県と思われがちだが、農業のやれること、儲けられることはまだまだあるはず。農業士は地域農業をけん引し、良い方向に導いて欲しい」と話した。


