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農業の豊かさ知ってほしい【山形市】

 山形市七浦の長瀬正美さん(58)は、山形市立出羽小学校(手塚秀雄校長)で総合学習の時間を使い、児童らが稲作や畑作などさまざまな農業を体験学習する「教育ファーム」を行っている。長瀬さんは「子どもたちの普段の食生活と農業の架け橋になれば」と話している。
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水田の雑草の特徴について児童らに教える長瀬さん

 夫妻で、水稲1ヘクタールとハウストマト30アール、その後作でオカヒジキ40アールなどを専業で営む長瀬さん。11年前から同校で農業体験学習を受け持っている。

 「教育ファーム」は、農林水産省などが勧める体験型の農業学習。農作物を育てることから食の大切さに気づき、生産者と地域などのつながりをはぐくむことを目的としたプログラムで、県内では13市町村が計画を策定している。

教育ファームを10年以上 体験学習を一手に

 長瀬さんは、学校近くの実習圃場で、稲作5?とトウモロコシやカボチャ、サトイモなどの畑作物の栽培管理を児童らに教えている。もともと農村地帯の地元でも、児童らの親世代は、農作業経験がない人がほとんどだという。「何でも手に入る時代。そんな時代に育つ児童らに農作物の栽培の難しさと収穫の喜びを知ってほしい」と長瀬さんは話す。

 専業農家として農繁期を過ごす傍ら、年間50日ほどを教育ファームに費やす。「体験学習に取り組むようになってからは、自分の農作業も段取り良くこなし、時間を有効に使えるようになった」と長瀬さん。児童らに分かりやすく説明するため、学習準備などにも余念がない。授業スケジュールに合わせて、栽培管理を進めるのが難しいという。

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手押し式の除草機。水田雑草を水面下に押し込めながら進む 水田の雑草に興味津々の児童ら

関心持たせる工夫も

 このほど行われた水田雑草の授業では、イヌビエなどの雑草を観察し、昔ながらの手押し式の除草機を体験させるなど、児童らに関心を持たせるために工夫を凝らす。

 農業や農家と聞けば、収入が安定せず経営が難しいなど芳しくないイメージが先行している。長瀬さんは「農業の目に見えない豊かさを感じてほしい」と説く。

 同校の5学年分の農業体験学習を一手に引き受ける長瀬さん。教育ファームなどの講師は、手間や時間などを要するため、なり手が少ないのが現状だ。

 長瀬さんは「教育ファームなどの農業体験学習は地域や学校などのバックアップも大切」と話し、「これからも児童らに農業の大切さを伝えていきたい」と意気込む。

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