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農業人の育成へ、研修生を受け入れ【山形市】
「栽培技術の習得から経営を軌道に載せるまで、農家として独り立ちするには大変な苦労がある。こうした苦労をいくらかでも少なくできたらと、研修生を受け入れています」と話すのは、山形市下条町の大築義雅さん(56)。20年ほど前から、就農を目指す若者などを研修生として受け入れ、栽培から販売までを指導している。
アメリカで研修、大規模農業に夢
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新規就農者の育成に力を注ぐ大築さん |
大築さん方は、息子の義夫さんを中心とした、ハウス1800坪での園芸作物栽培が経営の主体。ミニシクラメンやポットカーネーションなどを栽培する。“山形の花”のブランド確立を目指し、市内の鉢物・花壇苗生産者と「北の花さかじいさん鉢物研究会」を設立し、品質を均一化した共同出荷にも取り組む。
大築さんは20歳のときにアメリカで農業研修を受けた。1年間、広大な土地を移動しながら野菜作りを経験し、大規模農業への夢を描いた。現代の若者たちにも農業へ夢を持ってほしいと育成に努める。これまで受け入れた研修生は約30人。農家の後継者はもちろん、フィリピンやインドネシアからも受け入れ、海外へ研修に向かう人の事前研修なども行っている。
栽培技術から販売まで
全く農業の経験が無い、建設業関係と旅行代理店に勤めていた2人を受け入れたときには、一から教え、自らハウス園芸を営むまでに育てて、のれん分けをした。現在も栽培技術はもちろん、販売先までサポートし、師匠と弟子として、経営管理まで幅広く助言している。
栽培技術は秘密にすることなく、すべて教えているという大築さんだが、「自分の土地で、教わった通りに管理をしても同じには育たない。その土地に合った栽培方法は、自分で見つけていくしかないのです」と話す。「栽培は一つ一つの作業がつながって成り立っており、水のかけ方ひとつでも違ってきます。あちらの方法こちらの方法と、良いところを組み合わせても、うまくはいかない。まずは師匠を一人にして学ぶこと」とアドバイスする。
高品質なものを出荷するのは基本。いつ、どのくらいの量が必要か、あらかじめ市場関係者から聞き取り、それに合わせて必ず出荷することが重要だという。
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| これまで国内外の約30人の研修生が指導を受けた |
「市場の要望に合わせて良いものを出荷すれば、信頼を得て販売単価も上向く。自ら作って自ら売り、値段はすべて自分への評価となります」と大築さん。高品質生産者として評価され、取引量を拡大してきた。品評会に出品するなど、技術の高さを自らアピールすることの重要性も説く。
「競争に勝つためには、ほかの産地よりも高品質の花を出荷することが第一。これからは国内だけでなく、中国などの外国との競争も激しくなってくる。農業へ異業種からも飛び込んで来る時代です」と今後の農業厳しさを語る大築さんだが、「やる気を出してがんばれば、きっとうまくいく」と、後輩たちにエールを送る。


