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義母の漬物 この味を広めたい【山形市】
味に感動広がるアイデア
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「今年はやります」とさとみさん |
「義母の青菜漬けを初めて食べたときの感動が忘れられない」と話すのは、山形市古館の新関さとみさん(45)。次々に出てくる義母の漬物の種類の豊富さとおいしさに驚き、この味を受け継ぎ広めたいと企業組合を設立。県内第1号として県知事の認可を受けた。販売、指導、レシピ本の出版など精力的な活動を行っている。
天童市出身のさとみさんは、東京の大学に進学し、商社勤務などを経て28歳の時にUターン。1995年に山二醤油(しょうゆ)醸造株式会社を営む徳次郎さんと結婚し、義母総子さんの漬物に出会った。
販売を手がけたのは2000年から。ちょっとした思いつきがきっかけだった。青菜が豊作で大量に漬けた青菜漬けを処分すると聞き、「こんなにおいしいのにもったいない」と近くにある直売所への持ち込みを思いついた。「『売るなんてとんでもない』という義母を説得したものの、私にとっても初体験。恥ずかしさを紛らわすために、生まれたばかりの子どもを負ぶって行きました」と笑って当時を振り返る。漬物はみるみる売れ、売上金は少額でも大きな喜びを感じたという。
この味を受け継ぎたいと思ったさとみさんは総子さんの指導を受けるが、長年の経験と勘で磨かれてきた技は、はっきりとした数字で示されるものではなかった。味が一定で、素材、気候の変化に合わせた対応をするためには基本が重要と考えたさとみさんは、総子さんの示す素材や調味料の分量、手順、日数など、すべてのデータを取り、レシピを整備した。
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| 漬け方を指導するさとみさん。月に4、5回は講座の依頼がある | レシピ本と商品、魔法のたれ、魔法のしょうゆ |
販売、講座、レシピ本
01年にはケーブルテレビ山形で「さとみの漬物講座」が放映され、さまざまな漬物を紹介。これを機に漬物講座の依頼がくるようになった。03年には総子さん、伯母、実母の4人で「さとみの漬物講座企業組合」を設立。「売る楽しさ、教える楽しさを知った。個人よりも企業の方が信用を得やすい」と経緯を話す。05年にはレシピ本を発刊し、現在7000部を売り上げている。
さとみさんの漬物の特徴は、素材の新鮮さと手軽さ、少量化されたレシピだ。販売する漬物の野菜は、親類や近所の農家で委託栽培したものを使用。漬物を手軽に作ってもらうため、「魔法のたれ」「魔法のしょうゆ」を開発。調味料が合わさったものがあれば便利という講座の受講生の声から生まれた。家族の形態に合わせ、レシピも500?を基本にしている。
講座やホームページなどでレシピを公開しては漬物の売り上げに影響するのではとの問いに「この地区に嫁いで、野菜のおいしさ、それを生かす義母たちの知恵に感動した。伝統の味を多くの人に知ってもらいたい。簡単にできるから作ってみてという気持ちが強い」と答えるさとみさん。「漬けたい人は“魔法のたれ”を使っていただいて、食べるだけでいい人は漬物を買っていただいて」とにっこり。「山形の家庭の味を全国にも紹介したい」と今後の目標を話す。



