農業共済制度の仕組み

農業共済制度は、農家が掛金を出し合って共同準備財産をつくり、災害が発生したときに共済金の支払いを行い、農家の経営を安定させるという、農家の相互扶助を基本とした共済保険の制度です。
農業共済制度は、農業災害の特性上、狭い地域だけでは危険分散ができないため、NOSAI組合が行う「共済事業」を基礎に、全国段階で政府が行う「保険事業」の2段階制をとり、大きな災害が発生したときも確実に農家の補償を行えるようにしています。
ただし、建物、農機具を対象にした任意共済事業は、国の指導を受けてNOSAI団体が実施しているもので、政府の保険はなく、共済掛金負担等の助成もありません。建物共済だけは、危険分散のため全国段階で全国共済農業協同組合連合会(全共連)に一部再共済されています。

制度の特徴

事業の実施は法律(農業保険法)で定められています。

国の農業災害対策の柱として政策的観点からつくられた制度で、全国どこの農村でももれなく実施されています。
そのため、農家が負担すべき掛金の一部、NOSAI団体が事業を運営するための主な経費(事務費)についても国が財政負担をしています。

すべての災害(危険)が対象となる保険です

すべての自然災害のほか、病虫害や鳥獣害も対象になる、いわゆるオールリスクの保険です。家畜については死亡、廃用、病気、けがのほか、牛の授精等後240日以上の胎児又は子牛の事故も対象になります。

損害防止事業を積極的に実施しています

農業災害に対する補償のほかに、災害を未然に防ぐため各種の損害防止事業を積極的に実施しています。